How I Used Reel Oil and Grease Wrong for 3 Years – The Right Maintenance Method
リールのオイルとグリスを逆に使っていた話|3年間気づかなかった失敗と正解のメンテ法
リールのオイルとグリスは「何となく両方かければ大丈夫」じゃない。使う場所を間違えると、むしろリールの寿命を縮める。3年間やらかしていた私が、正解のメンテ手順をまるごと解説します。
春の釣りシーズン、リールが「ゴリゴリ」し始めた日のこと
5月のある朝、太平洋側のサーフでショアジギングをしていたときのこと。
朝マズメに40cmクラスのサゴシがヒットして、ドラグを鳴らしながら寄せてくる——はずだった。
ところがリールを巻くたびに、何だかゴリゴリとした抵抗感がある。引きがヌルヌル伝わってくるはずのドラグが、どうも滑らかじゃない。
「もしかして、前のシーズンからそうだったかな?」
帰宅してリールを見直すと、ボールベアリングにべったりグリスを塗ってあった。3年前に「多めに塗っておけば安心」と思ってやってしまったメンテナンス。まさかそれが”逆効果”だとは思いもしなかった。
あの日から私は、オイルとグリスの使い分けをちゃんと調べ直した。結果として「全然わかっていなかった」という結論に至ったので、同じ失敗をしているかもしれない方のために、正解をまとめておきます。
まずここを確認:やってはいけないNG例
どちらも「潤滑剤」なので混同しやすいのですが、オイルとグリスは役割がまるで違います。
| NG構成 | 何が問題か |
|---|---|
| ボールベアリングにグリスを塗る | 回転抵抗が増し、巻き心地がゴリゴリになる。飛距離にも影響する |
| ギアやドラグワッシャーにオイルを差す | 粘度が低すぎてすぐ流れ落ちる。ギアの摩耗が進み、ドラグ性能が不安定になる |
| 使用後の水洗いをせずにメンテだけする | 塩分が残ったまま注油すると、内部で結晶化し固着の原因になる |
| 一度に大量に塗る | 余分な油がライン・クラッチに付着し、トラブルの元になる |
ひとことで言えば、「回転する部分にはオイル、力を受け止める部分にはグリス」が基本です。
正解はこれ:使う場所と素材の対応表

オイルを使う場所
- ボールベアリング(スプール軸・ラインローラー・ハンドルノブ内部)
- ラインローラー軸受け
- スプール軸(スピニングの場合)
オイルを選ぶ理由は「低粘度で回転抵抗が小さい」から。特にボールベアリングは微細な鋼球が高速回転するため、グリスの重さは明確なデメリットになります。オイルは1箇所に1〜2滴で十分。多すぎると逆にラインに付着してトラブルのもとになります。
グリスを使う場所
- メインギア・ピニオンギア(巻き取りの動力を伝える歯車)
- ドラグワッシャー(負荷がかかりやすく摩耗しやすい)
- ウォームシャフト(オシレーティング部分)
グリスを選ぶ理由は「高粘度で部品同士の摩耗を防ぐ」から。力がかかる部分ほどしっかりした油膜が必要で、オイルでは薄くなりすぎてすぐ消耗します。
簡単に言うと、「くるくる回る部品=オイル、ガシガシ力がかかる部品=グリス」と覚えておけばほぼ正解です。
実際のメンテナンス手順:5ステップで完了

釣行後の”日常メンテ”は大掛かりな分解は不要です。以下の手順を1回15分程度でできます。
Step 1:水洗い(海水使用後は必須)
シャワーでリール全体を流します。「水をかけてはいけない」と思っている方もいますが、現代のリールは生活防水以上の防水性能を持つものがほとんど。流水で表面の塩分を落とすことが最優先です。ただし高水圧はNGで、シャワーは弱〜中程度に。
Step 2:乾燥
タオルで拭いた後、1〜2時間自然乾燥させます。ドライヤーの使用は内部パーツへのダメージになるため厳禁。
Step 3:ラインローラーへのオイル注油
ラインローラーは塩水が直接当たる最も過酷な部分。オイルを1滴差してハンドルをゆっくり回し、馴染ませます。ここをサボると「キュルキュル異音」の原因になるので、最低でも週1回の釣行ごとに注油しましょう。
Step 4:ハンドルノブへのオイル注油
ハンドルノブを外してベアリングに1滴。キャップを外すだけで簡単にアクセスできるリールが多いです。
Step 5:スプール軸のグリス確認(月1回程度)
スプールを外してスプール軸を確認。グリスが薄くなっていたら少量補充します。毎釣行は不要で、シーズン中に月1回の頻度で十分です。
予算別おすすめメンテナンスセット
読者の方から「結局どれを買えばいいの?」という声をよくいただくので、予算別にまとめました。
| 予算帯 | オイル | グリス | 備考 |
|---|---|---|---|
| 〜1,000円セット | シマノ リールオイルスプレー | シマノ リールグリススプレー | 純正品で安心。入門に最適 |
| 〜2,500円セット | ダイワ リールガード オイルセット | ダイワ リールガード グリス | スプレー+ピンポイント差しがセットになっていて使いやすい |
| 3,000円以上 | CORROSIONX(コロージョンX) | BOREtech+ グリス | 防錆・浸透性能が高く、ハードな使用環境向け |
入門者へのおすすめ:まずはシマノかダイワの純正品スプレー2本を買えば間違いありません。オイルとグリスが色分けされているので、使い分けもわかりやすいです。
よくある疑問Q&A
Q. リールオイルとミシン油って違うの?
A. 成分的には近い面もありますが、リール専用オイルは海水への耐性・揮発性・粘度がリール向けに調整されています。ミシン油で代用はできなくはないですが、海釣り用途では錆びやすくなるリスクがあります。純正品を使うのが無難です。
Q. 何も注油しないとどうなる?
A. 最初は「少しゴリゴリする」程度ですが、放置するとベアリングの錆び→巻き心地の著しい悪化→ギアの摩耗と段階的に壊れていきます。安いリールなら買い替えで済みますが、2〜3万円以上のリールはメンテコストの方が圧倒的に安上がりです。
Q. リールを分解しないとメンテできない?
A. 日常メンテはスプールを外すだけでほぼ対応できます。本格的なオーバーホールは年1回程度でよく、メーカーに依頼するのも手です(シマノ・ダイワともに有償でオーバーホールサービスがあります)。
Q. 注油してから異音が消えないのはなぜ?
A. ベアリングが錆びているか、グリスとオイルが混在して固まっている可能性があります。その場合は市販のベアリングリムーバーで古い油を落としてから注油し直すか、ベアリング交換を検討してください。
Q. スプレータイプとピンポイントタイプ、どちらがいい?
A. 日常メンテはスプレータイプで十分。精密な部分に少量だけ差したいときはシリンジ(注射器型)やピンポイントノズル付きのオイルが便利です。両方揃えると完璧ですが、まずスプレータイプから始めてOKです。
まとめ:メンテナンスはリールへの”投資”
釣り道具の中でリールは最も精密で、最も酷使される部品のひとつです。適切なオイルとグリスを正しい場所に使うだけで、1万円のリールが3年使えるようになり、3万円のリールが10年現役でいられます。
「なんかゴリゴリするな」と感じたときが、一番のメンテナンスタイミング。ぜひ今シーズンのうちに、1度しっかり向き合ってみてください。
この記事で紹介したメンテナンス用品
シマノ リールオイルスプレー(SP-003H)
ラインローラー・ベアリングなど回転系への注油に最適な純正オイル。低粘度で浸透が速く、海水耐性もある。入門者がとりあえず1本持つなら、まずこれ。同シリーズのグリスと合わせて買うのがおすすめ。
ダイワ リールガード オイル&グリスセット
オイルとグリスがセットになったダイワ純正品。スプレー缶とピンポイントノズルの両方に対応しており、日常メンテからスプール軸の細かい注油まで1セットで完結できる。コスパよし。
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リールメンテナンス, オイルとグリスの使い分け, スピニングリール手入れ, 失敗しないメンテ, 釣り道具ケア
生成日時: 2026-05-11 18:00
カテゴリ: メンテナンス
系統: HowTo系
スタイル: 失敗回避型
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